株式会社金沢舗道
はじめに
下水汚泥焼却灰の有効利用により、環境負荷を低減します。
近年、下水道は快適な生活環境の確保に不可欠な施設として、自然環境の保全と人々の生活環境の改善を目的に年々不況率が高まり、その結果、下水汚泥の量も増加する一方であります。
下水汚泥は減量化を図るために焼却処理され、その際に発生する下水汚泥焼却灰は有害物質による環境安全面の問題などにより埋立処分されているのが現状です。
しかし、埋立場の残余年数もあとわずか・・・。その有効利用が急務となっています。
「リビルドアスコン」は、焼却灰単体での環境安全面を確保するための安定化処理(重金属不溶化処理)技術により、下水汚泥焼却灰処理施設にて処理した焼却灰を、道路を作る際に必要なアスファルト混合物の材料である「フィラー」へ環境安全面・品質面すべての基準に適合させたリサイクル商品です。
焼却灰のアスファルトフィラー化により、天然資源であるフィラーの使用抑制、埋立場の延命といった環境負荷の低減を図ることができます。
主な用途
- 道路
- 住宅の駐車場
1.リビルドアスコンとは
2.リサイクルの流れ
プラントの仕様
処理能力 | 4t/h(8時間稼働で32t/日) |
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主要設備 | 保管用サイロ:7基 混練機:2台 乾燥設備(電熱、温風) 粉体搬送装置(スクリューコンベア) |
- プラントの稼働は全自動。
- 焼却灰、薬剤等を所定量コンベアにて搬送。
- 薬剤等の供給がストップした場合、緊急停止
下水汚泥焼却灰の不溶化処理について
リサイクル製品の環境安全性評価
試験方法と確認可能な安全性について((社)日本下水道協会HPより)
(https://www.jswa.jp/recycle/construcation/m102/)
供試検体 (試験方法) |
試検の種類 | リスク | 安全性 | 考え方 | |
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使用時 | 再リサイクル時 | ||||
製品有姿 (JISK0058 1) (JISK0058 2) |
溶出 | 地下水 | ○ | – | 製品使用時の安全性の確認 |
含有 | 直接摂取 | – | – | 有姿の直接摂取は想定できない | |
粉砕(0.5-5mm) (環告13号) |
溶出 | 地下水 | ○ | ○ | 最終処分場への投棄の基準 |
粉砕(2mm以下) (環告46号) (環告19号) |
溶出 | 地下水 | ○ | ○ | 粉砕検体の試験により、 再リサイクル時の安全性も確認 |
含有 | 直接摂取 | – | ○ | 同上 使用時の直接摂取は想定できない |
3.破砕処理(再リサイクル)
4.焼却灰のリサイクルの効果
- 焼却灰発生地域がフィラー生産地域へ(地産地消)
- フィラーの生産・運搬等に伴うCO2排出量削減(焼却灰1,000t有効利用した場合、約6tのCO2排出量削減)
- 戸室新保埋立場への埋立量削減(約1%)
- 石川県環境総合計画の目標である、下水汚泥の有効利用率 73%達成に寄与(平成30年度 54.7%、全国平均 73%)
※「石川県環境総合計画」とは、「ふるさと環境条例」を根拠とした、県民、事業者、民間団体、行政等が恊働して石川の環境を守り育てていくための行動指針としての役割を果たす計画。